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【終活事始め】⑩ 最終回:相続を「争族」にしないために!
まもなくお正月がやってきます。
久しぶりにご家族や親戚が集まる機会があるのではないでしょうか。そんな「家族の絆」を再確認する時期だからこそ、最後にお伝えしたいのが「相続」のお話です。
「うちは財産なんて少ないから大丈夫」
「仲の良い家族だから揉めるはずがない」
そう思っている方にこそ、ぜひ読んでいただきたいのが今回のテーマです。実は、家庭裁判所に持ち込まれる相続トラブルの約3割は、遺産額1,000万円以下というデータもあります。
シリーズ最終回は、大切な家族が「争族」に巻き込まれないために、私たちが今できる「3つの備え」についてお伝えします。
1.なぜ「争族」は起きてしまうのか?
揉める原因は、決して「欲」だけではありません。そこには、感情の行き違いや物理的な難しさが隠れています。
・分割できない財産がある
例えば「実家」。兄弟で分けるのが難しく、誰が住むか、売るかで対立しがちです。
・介護の貢献度(寄与分)への不満
「自分だけが親の面倒をみた」という思いが、お金の話になった瞬間に爆発することがあります。
・意思の不明確さ
「お父さんはこう言っていた」「いや、私にはこう言った」という、終わりのない「言った言わない」の争いです。
2.争いを防ぐための「3つの柱」
これまでの連載で触れた内容を、改めて「争族防止」の視点で整理しましょう。
① 財産の「見える化」
何がどこにどれだけあるか分からないと、隠し財産を疑われたり、手続きの煩雑さで遺族に疲れが溜まってしまいます。預貯金、不動産、株、保険はもちろん、「負の財産(ローンなど借金)」もリスト化しておきましょう。
② 法的に有効な「遺言書」
第8回でもお伝えした「公正証書遺言」が最も確実です。
現在、パソコンやスマホで作成した遺言書(本文)は、法的には認められていません。財産目録などはパソコン作成が可能になりましたが、大切な「誰に何を」という意思表示は、必ず法的に有効な形式で残しましょう。
③ 「付言事項(ふげんじこう)」で想いを伝える
実はこれが一番重要かもしれません。遺言書には、法的効力はないものの、自由にメッセージを残せる「付言事項」という欄があります。なぜその配分にしたのかという「理由(想い)」を添えるだけで、納得感が劇的に変わります。
付言事項の補足として、ビデオレターを残すのも素敵なアイデアです。今のところ、文字だけでは伝えきれない、あなたの表情や声で語る感謝の言葉は、遺された家族にとって何よりの宝物となり、争いを防ぐ強い「心のブレーキ」になります。
3.「家族会議」のススメ
一人で決めてしまう前に、できれば元気なうちに家族で話す機会を持ちましょう。
重くならない工夫として、正月の集まりや誕生日(お盆なども)に、
「最近終活を始めたんだけど、みんなはどう思う?」と軽く切り出してみる。
「みんなのために」を強調して「自分が死んだ後にみんなが困らないようにしたいから」というスタンスで話すのがコツです。
4.最後に:終活は「今」をより良く生きるためのもの
全10回にわたってお届けしてきた「終活事始め」。 終活は、死に向かう準備ではなく、これからの人生を不安なく、自分らしく楽しむための整理術です。
身の回りを整え、大切な人へ想いを伝える。そのプロセスを経て、あなたの心はもっと軽やかになるはずです。
今日から、何か一つ、小さなお片付けやメモ書きから始めてみませんか?
まとめ:家族への最後で最大のプレゼントとして
・財産リストを作る
・法的に有効な遺言書で意思を示す。「想い」を付言事項やビデオレターなどの文章や言葉にする。
このシリーズは、私がセミナーや説明会でお話しした内容を修正・加筆したものでございます。
下に、これまでのテーマを記載しています。ぜひ読み返してみてください。
① まず押さえたい3つのポイント
② 10年で3倍!1291億円に急増する「相続人なき遺産」は誰のものに?
③ 認知機能が低下する前に!銀行口座・株の「資産凍結」を防ぐ3つのポイント
④ 「成年後見制度」認知症に備えるために!
⑤ 「死後事務委任契約」ってなに?
⑥ 遺言書の書き方 あなたに合う遺言書は?
⑦ 遺言書の「紛失・偽造」を防ぐ!自筆証書遺言保管制度について
⑧ 公正証書遺言のやさしい作り方
⑨ ペットのための終活!
⑩ 相続を「争族」にしないために!
「終活事始め」シリーズ、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
良いお年をお迎えください。 そして、来たる新年も どうぞよろしくお願いいたします。
豊中市、北摂地域で相続手続、遺言書作成、成年後見人について
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◼️こんなお悩みありませんか?
・大切な方が亡くなった。急なことで、どこから手を付けてよいかわからない
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・遺言書を書きたいが、どう書けばいいかわからない
◼️成年後見制度をご存知でしょうか!
後見制度には2種類の制度があります。
法定後見制度
ご本人がひとりで決めることが心配になったとき、家庭裁判所によって、成年後見人等が選ばれる制度です。ご本人の不安に応じて「補助」「保佐」「後見」の3つの種類(類型)が用意されています
任意後見制度
ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。「ご自身で選んだ人を決めておくことができる」ここがポイントです。詳しくは、杉本行政書士事務所までお問合せください。





