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成年後見制度と遺言書の制度が変わります
テレビや新聞などで、成年後見制度や遺言制度の改正について報道されているのを見て、気になった方も多いのではないでしょうか。
成年後見制度と遺言制度に関する民法改正が成立しました。
ご注意)今回の改正法は、施行までに一定の期間が設けられています。
実際の運用開始時期や具体的な手続については、今後の法務省等の発表を確認しながら、改めて情報を整理していきたいと思います。
今回の改正は、相続や終活に関わる実務をしている立場から見ても、かなり大きな意味を持つものです。
一言でいうと、これまでの制度を「使いやすく、本人の意思を尊重しやすい形に見直す」改正です。
成年後見制度については、これまで「後見」「保佐」「補助」という3つの類型がありました。
しかし、実際には、一度制度を利用するとやめにくい、必要以上に本人の権限が制限される、本人の意思よりも財産管理が中心になりやすい、といった課題が指摘されてきました。
今回の改正では、後見・保佐を廃止し、補助を中心とした制度へ見直されます。
つまり、「何もかも代わりに決める」のではなく、本人ができることは本人に残し、必要な部分だけを支援する方向へ変わっていきます。
たとえば、遺産分割協議、不動産の売却、施設入所契約、預貯金の管理など、本人にとって難しい部分について、必要な範囲で支援者が関わるイメージです。
これは、認知症になった方を単に「保護する対象」として見るのではなく、できる限り本人の意思を尊重しながら支える制度へ変えていこうという流れだといえます。
任意後見制度についても、今回の改正で見直しが予定されています。
任意後見とは、判断能力がしっかりしているうちに、将来、自分の支援を誰に頼むのかを公正証書で決めておく制度です。
これまでは、任意後見契約を結んでいても、実際に効力を発生させるためには、家庭裁判所による任意後見監督人の選任が必要でした。
今回の改正では、この任意後見監督人の選任について、より柔軟な仕組みになる方向が示されています。
また、契約時に本人が「この人に監督人になってほしい」と希望を述べていた場合には、その希望も考慮される方向です。つまり、任意後見制度についても、本人が元気なうちに決めた意思を、より尊重しやすくする方向へ見直されていくことになります。
また、任意後見と法定後見との関係についても見直しが予定されています。
これまでは、任意後見契約を結んでいても、本人の状態や支援の必要性によっては、法定後見制度へ移行することが問題となる場面がありました。
改正後は、任意後見と法定後見をどのように使い分けるのか、また、本人の意思をどこまで尊重するのかが、これまで以上に重要になります。
任意後見は、単に「将来の財産管理を誰かに頼む契約」ではありません。
自分が判断できるうちに、誰に、どこまで、どのような支援をお願いするのかを決めておく制度です。
今回の改正によって、任意後見の重要性は薄れるのではなく、むしろ「元気なうちに自分で決めておく」ことの意味が、より大きくなると考えられます。の改正によって、法定後見と任意後見の関係が整理されることで、「元気なうちに自分で決めておく」ことの意味は、今後ますます大きくなると思います。
一方、遺言制度についても大きな変更があります。
新たに、パソコンなどで作成した遺言を法務局で保管する「保管証書遺言」という制度が創設されます。
いわゆる「デジタル遺言」と呼ばれているものです。
ただし、注意が必要です。
「パソコンで書けば、すぐに有効な遺言になる」という話ではありません。
法務局での保管、本人確認、遺言者本人の意思確認など、一定の手続が必要になる制度です。
遺言は、単に文章を残せばよいものではありません。
誰に、何を、どのように残すのか。
相続人同士で争いにならない内容になっているか。
遺留分への配慮は必要か。
不動産、預貯金、証券、生命保険、借入金などをどう整理するか。
こうした点を考えずに作成すると、せっかくの遺言が、かえって相続トラブルのきっかけになることもあります。
今回の改正で、制度は便利になる方向へ進んでいます。
しかし、制度が便利になることと、内容が適切になることは別の問題です。
成年後見も、遺言も、共通しているのは「判断能力があるうちに考えておくこと」が大切だという点です。
認知症になってから。
家族関係がこじれてから。
相続が発生してから。
その時点では、選べる手段が限られてしまうことがあります。
だからこそ、元気なうちに、
「誰に頼るのか」
「どの財産をどう残すのか」
「自分の意思をどのように形にしておくのか」
を考えておくことが大切です。
今回の改正は、単なる法律ニュースではありません。
これからの終活、相続、認知症対策の考え方そのものが、少しずつ変わっていくサインだと思います。
当事務所では、遺言書作成、任意後見契約、死後事務委任契約、相続手続などについて、ご本人やご家族の状況に応じてご相談をお受けしています。
「まだ早いかな」と思う時期こそ、実は一番選択肢が多い時期です。
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◼️成年後見制度をご存知でしょうか!
後見制度には2種類の制度があります。
法定後見制度
ご本人がひとりで決めることが心配になったとき、家庭裁判所によって、成年後見人等が選ばれる制度です。ご本人の不安に応じて「補助」「保佐」「後見」の3つの種類(類型)が用意されています
任意後見制度
ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。「ご自身で選んだ人を決めておくことができる」ここがポイントです。詳しくは、杉本行政書士事務所までお問合せください。





